「このカクテルは度数が高い?」「お酒が弱くても飲めるカクテルは?」──カクテルの度数(アルコール度数)は、使うベーススピリッツの量と割り材のバランスで、およそ3度から30度まで大きく変わります。本記事では、強いカクテルから弱いカクテルまでを度数順に一覧化し、度数の読み方、純アルコール量の考え方、飲み方のコツまで、麻布十番のジャズバーTOMIJAZが解説します。
カクテルの度数は「ベーススピリッツ(約40度)をどれだけ使い、何でどれだけ割るか」で決まります。マティーニやマンハッタンなどのショートカクテルは25〜30度と強め、ジントニックやモスコミュールなどのロングカクテルは10〜15度前後、ミモザやスプリッツァーなどは10度以下と穏やか。数値はレシピにより変動するため、本記事の度数はいずれも一般的な目安として紹介します。
「度数」はカクテルの個性そのものです。同じマティーニでもジンとベルモットの比率で度数は変わり、同じジントニックでもトニックの量で大きく薄まります。数字を鵜呑みにするのではなく、ベースの強さと割り材の量という「二つの物差し」で捉えると、初めてのメニューでも自分に合う一杯を選びやすくなります。
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1. カクテルの度数とは|アルコール度数(ABV)の基礎知識
カクテルの度数を理解する第一歩は、「度数(アルコール度数)」という言葉が何を指すのかを知ることです。ここでは度数の読み方、ベーススピリッツとの関係、そして本当に大切な「純アルコール量」という考え方までを順に整理します。
1-1. 度数(vol%)が示すもの
アルコール度数とは、飲料全体の体積に占めるエタノール(純アルコール)の体積の割合で、単位は「度」または「vol%」「%」で表記されます。「40度」なら、その液体の40%がアルコールという意味です。ラベルの「Alc. 40%」も同じ意味で、日本語表記と国際表記の違いにすぎません。度数が高いほど同じ量でも体に入るアルコールの絶対量が増えます。
1-2. ベーススピリッツの度数一覧
カクテルの度数は、土台となるベーススピリッツの度数に強く左右されます。代表的なお酒の度数の目安は次のとおりです。蒸留酒はおおむね40度前後、醸造酒はそれより大幅に低いのが特徴です。
| お酒の種類 | 度数の目安 | 主な使われ方 |
|---|---|---|
| ジン | 約40〜47度 | マティーニ・ジントニック |
| ウォッカ | 約40度 | モスコミュール・スクリュードライバー |
| ラム | 約40度 | モヒート・ダイキリ・キューバリブレ |
| テキーラ | 約40度 | マルガリータ・テキーラサンライズ |
| ウイスキー | 約40〜43度 | ハイボール・マンハッタン |
| ブランデー | 約40度 | サイドカー・アレキサンダー |
| リキュール類 | 約15〜40度 | カシスオレンジ・各種甘口カクテル |
| ワイン | 約12〜14度 | キール・スプリッツァー・サングリア |
| シャンパン | 約12度 | ミモザ・ベリーニ・キール ロワイヤル |
| ビール | 約5度 | シャンディガフ・レッドアイ |
1-3. 「純アルコール量」で考えると失敗しない
度数の数字だけでなく、実際に飲む量を掛け合わせた「純アルコール量」で考えるのが最も正確です。純アルコール量(グラム)は「飲む量(ml)× 度数(%)÷ 100 × 0.8」で計算できます。
たとえば度数12度のジントニックを200ml飲むと、純アルコール量は「200 × 12 ÷ 100 × 0.8 = 約19g」。一方、度数30度のマティーニは1杯およそ60mlと少量なので「60 × 30 ÷ 100 × 0.8 = 約14g」。度数が高くても量が少なければ純アルコール量は抑えられるという逆転が起こります。厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」の目安を1日平均・純アルコール約20gとしており、この数字が体への負担を測る共通のものさしになります。
度数の高い・低いは「一口の濃さ」を表すだけで、酔いの総量は「純アルコール量=度数×量」で決まります。強いカクテルを少量ゆっくり、あるいは弱いカクテルを何杯も、どちらも同じくらいの純アルコール量になり得る点を覚えておきましょう。
2. 強いカクテルの度数一覧|25度以上の高アルコール
まずは度数の高いカクテルから見ていきます。ここで挙げるのは、ベーススピリッツをほぼそのまま、あるいは別のお酒同士を混ぜて作る「ショートカクテル」が中心。度数25度以上を目安に、代表的な銘柄を並べます。
| カクテル名 | 度数の目安 | ベース |
|---|---|---|
| マティーニ | 約28〜35度 | ジン |
| マンハッタン | 約30〜35度 | ウイスキー |
| XYZ(エックス・ワイ・ゼット) | 約28〜30度 | ラム |
| サイドカー | 約26〜30度 | ブランデー |
| ネグローニ | 約24〜28度 | ジン |
| ダイキリ | 約25〜28度 | ラム |
| マルガリータ | 約25〜30度 | テキーラ |
| ギムレット | 約25〜30度 | ジン |
2-1. ショートカクテルが強くなる理由
ショートカクテルは、氷を入れずに小ぶりのグラスで提供され、しかも割り材(ソーダやジュース)で薄めない構成が基本です。お酒とお酒を混ぜる、あるいは少量のリキュール類だけで香りづけするため、ベーススピリッツの度数がほぼそのまま残ります。飲み切るまでの時間が短い前提で作られる、いわば「凝縮された一杯」です。
2-2. 特に注意したい高度数カクテル
マティーニやマンハッタンは、氷で冷やしながら混ぜる(ステア)工程で多少水分が加わりますが、それでも28〜35度前後を保ちます。度数だけを見ればウイスキーのロックに匹敵するため、「小さいグラスだから軽い」という思い込みは禁物。少量ずつ、香りを楽しみながら時間をかけて味わうのが大人の作法です。
3. 中程度のカクテルの度数一覧|10〜25度
次は、日常的に最も親しまれている「中程度」の度数帯です。ソーダやジュースで割るロングカクテルが多く、飲みやすさと満足感のバランスが取れています。度数の目安はおおむね10〜15度前後です。
| カクテル名 | 度数の目安 | ベース |
|---|---|---|
| ジントニック | 約10〜14度 | ジン |
| モスコミュール | 約10〜13度 | ウォッカ |
| キューバリブレ | 約12〜15度 | ラム |
| スクリュードライバー | 約12〜15度 | ウォッカ |
| テキーラサンライズ | 約12〜15度 | テキーラ |
| ジンフィズ | 約12〜16度 | ジン |
| モヒート | 約12〜15度 | ラム |
3-1. ロングカクテルは割り材で度数が下がる
ロングカクテルは氷を詰めた背の高いグラスで提供され、トニックウォーター・ジンジャービア・ジュースなどでたっぷり割ります。ベーススピリッツ30〜45mlに対し、割り材を100〜150ml加えるのが一般的な構成のため、完成した一杯の度数はベースの3分の1程度まで下がります。氷が溶けるにつれてさらにまろやかになるのも特徴です。
3-2. 割り方で度数は自在に変わる
同じジントニックでも、ジンを多め・トニックを少なめにすれば度数は上がり、逆にすれば軽くなります。バーでは「濃いめ」「薄め」とひと言添えるだけで好みに調整してもらえます。自宅で作る際も、まずは標準比率で作り、次からベースの量を5mlずつ増減させると、自分にとっての最適点が見つかります。
4. 弱いカクテルの度数一覧|10度以下の飲みやすい種類
最後は、お酒が得意でない方や乾杯の一杯にぴったりの「弱い」カクテルです。ワインやシャンパン、ビールをベースにしたものが多く、度数はおおむね10度以下。アルコールの刺激が穏やかで、食事にも合わせやすい度数帯です。
| カクテル名 | 度数の目安 | ベース |
|---|---|---|
| ミモザ | 約7〜9度 | シャンパン+オレンジ |
| キール | 約9〜11度 | 白ワイン+カシス |
| スプリッツァー | 約5〜8度 | 白ワイン+ソーダ |
| カシスオレンジ | 約6〜9度 | カシスリキュール |
| ファジーネーブル | 約7〜9度 | ピーチリキュール |
| シャンディガフ | 約2〜3度 | ビール+ジンジャーエール |
| ワインクーラー | 約6〜8度 | ワイン+ジュース |
4-1. お酒が弱い人・初心者におすすめの選び方
度数10度以下のカクテルは、ワイン一杯とほぼ同じかそれ以下の強さです。とくにシャンディガフやスプリッツァーはアルコール感がごく穏やかで、乾杯や食事の始まりに向いています。甘さが欲しいならカシスオレンジやファジーネーブル、すっきり飲みたいならスプリッツァーやミモザ、と味の方向で選ぶと失敗しません。
- 甘くて飲みやすい:カシスオレンジ・ファジーネーブル・ワインクーラー
- すっきり爽やか:スプリッツァー・ミモザ・シャンディガフ
- 華やかな乾杯向き:ミモザ・キール(シャンパン仕立てのキール ロワイヤルも)
5. カクテル度数早見表|主要20種を度数の高い順に一覧
ここまで紹介したカクテルから主要20種を、度数の高い順にまとめた早見表です。数値はレシピにより上下する目安ですが、メニュー選びやペース配分の参考にしてください。
| 順 | カクテル名 | 度数の目安 | タイプ |
|---|---|---|---|
| 1 | マンハッタン | 約30〜35度 | ショート |
| 2 | マティーニ | 約28〜35度 | ショート |
| 3 | XYZ | 約28〜30度 | ショート |
| 4 | サイドカー | 約26〜30度 | ショート |
| 5 | マルガリータ | 約25〜30度 | ショート |
| 6 | ギムレット | 約25〜30度 | ショート |
| 7 | ダイキリ | 約25〜28度 | ショート |
| 8 | ネグローニ | 約24〜28度 | ショート |
| 9 | ジンフィズ | 約12〜16度 | ロング |
| 10 | キューバリブレ | 約12〜15度 | ロング |
| 11 | モヒート | 約12〜15度 | ロング |
| 12 | スクリュードライバー | 約12〜15度 | ロング |
| 13 | テキーラサンライズ | 約12〜15度 | ロング |
| 14 | ジントニック | 約10〜14度 | ロング |
| 15 | モスコミュール | 約10〜13度 | ロング |
| 16 | キール | 約9〜11度 | ワインベース |
| 17 | ファジーネーブル | 約7〜9度 | リキュールベース |
| 18 | ミモザ | 約7〜9度 | スパークリング |
| 19 | カシスオレンジ | 約6〜9度 | リキュールベース |
| 20 | シャンディガフ | 約2〜3度 | ビールベース |
早見表の度数はあくまで一般的な目安です。実際の一杯は、店やレシピ、氷の溶け具合、割り材の量によって変動します。正確な強さを知りたい場合は、作り手にベースの量や比率を尋ねるのが確実です。
6. 度数と上手に付き合う飲み方|適量・ペース・自宅での工夫
度数を知る目的は、我慢するためではなく、より長く心地よくお酒を楽しむためです。ここでは、酔いすぎを防ぎながら味わいを深めるための実践的なコツを三つ紹介します。
6-1. チェイサー(和らぎ水)を必ず添える
度数の高いカクテルを楽しむときは、お酒と同量程度の水(チェイサー)を交互に飲むのが基本です。水を挟むことで血中アルコール濃度の急上昇を抑え、味覚もリセットされて次の一杯がより美味しく感じられます。バーでは黙っていても水が出ることが多いですが、なければ「お水をください」と気軽に頼んで構いません。
6-2. 適量の目安は純アルコール20g
前述のとおり、厚生労働省が示す「節度ある適度な飲酒」は1日平均・純アルコール約20gです。これは度数12度のジントニックならおよそ1〜2杯、度数30度のマティーニなら2杯強に相当します。体質や体調、性別によって適量は変わるため、数字は上限ではなく目安として、自分の心地よいラインを探すのが賢明です。
6-3. 自宅で度数を調整するコツ
自宅でカクテルを作れば、ベースと割り材の比率を自由に決められ、度数を思いのままに調整できます。まずは使い勝手のよいベーススピリッツを一本用意すると、作れる幅が一気に広がります。ジンとウォッカがあれば、ジントニックからモスコミュールまで幅広くカバーできます。
ラムがあればモヒートやキューバリブレ、ダイキリといったバリエーションが楽しめます。爽やかなロングカクテルを軽い度数で作りたい方に向いています。
ネグローニやカシスオレンジのような「ほろ苦さ・甘み」を効かせたい場合は、リキュールを一本足すと表現の幅が広がります。カンパリは低アルコールの食前酒としてソーダ割りにも使え、一本あると重宝します。
自宅では「ベースを軽く、割り材を多く」から始めるのが失敗しないコツ。物足りなければベースを5mlずつ足していけば、自分にとっての最適な度数に近づけます。
麻布十番のジャズバー TOMIJAZ では、ジントニックやモスコミュールなどの軽やかな一杯から、サイドカー・アレキサンダー・XYZといった度数のしっかりしたショートカクテル、ミモザやキールなど乾杯にふさわしい穏やかな一杯まで、クラシックカクテルを幅広くご用意しています。「強めに」「軽めに」といったご希望や、その日の気分・お酒の強さに合わせて、バーテンダーが度数と味わいを調整してご提案します。ジャズの音色に包まれながら、自分にちょうどよい一杯を見つけにお越しください。
| 所在地 | 〒106-0045 東京都港区麻布十番2-8-3 ディケンズ麻布 3F |
|---|---|
| 営業時間 | 月曜〜土曜 19:00〜翌2:00(L.O. 1:30) |
| 定休日 | 日曜・祝祭日 |
| アクセス | 東京メトロ南北線「麻布十番駅」4番出口/都営大江戸線「麻布十番駅」7番出口より徒歩3分 |
| 電話予約 | 03-3454-5566 ※営業時間内のみ |
| ウェブ予約 | 食べログ予約ページ |
まとめ
カクテルの度数は、ベーススピリッツ(約40度)をどれだけ使い、何でどれだけ割るかで決まります。マティーニやマンハッタン、XYZ、サイドカーなどのショートカクテルは25〜30度前後と強め、ジントニックやモスコミュールなどのロングカクテルは10〜15度前後、ミモザやスプリッツァー、シャンディガフなどは10度以下と穏やかです。数値はレシピで変わるため、大切なのは「度数×量=純アルコール量」で捉えること。厚生労働省が示す1日平均・純アルコール約20gを目安に、チェイサーを添えてゆっくり楽しむのが大人の飲み方です。麻布十番のジャズバーTOMIJAZでは、お好みとお酒の強さに合わせた一杯を必ずご提案できますので、お気軽にカウンターまでお越しください。
よくある質問(FAQ)
- 世界で一番度数が高いカクテルは何ですか?
-
ショートカクテルの中ではマンハッタンやマティーニが約30〜35度と高めで、一般的な定番の中では上位に入ります。さらに複数のスピリッツやリキュールを重ねる「ゾンビ」などはより高くなる場合もあります。ただし度数はレシピ次第で大きく変わるため、正確な強さは作り手に確認するのが確実です。
- お酒が弱いのですが、最初の一杯におすすめのカクテルは?
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度数2〜3度と非常に穏やかなシャンディガフや、白ワインをソーダで割ったスプリッツァー、シャンパンとオレンジのミモザが飲みやすくおすすめです。甘さが欲しい場合はカシスオレンジも人気です。バーでは「軽めのものを」と伝えれば、度数を抑えた一杯を提案してもらえます。
- ジントニックの度数はどれくらいですか?
-
一般的なジントニックの度数は約10〜14度が目安です。ジン30〜45mlをトニックウォーターでたっぷり割るため、ベースの40度から大きく下がります。ジンを多めにする「濃いめ」なら度数は上がり、トニックを増やせば軽くなるので、好みに応じて調整できます。
- カクテルの度数はどうやって計算するのですか?
-
厳密には各材料のアルコール量を合計し、氷の溶けや加水を加味して全体量で割ります。おおまかには「ベースの度数×ベースの量 ÷ 完成した総量」で概算できます。実際に体へ入る量を知りたい場合は、純アルコール量(量ml×度数%÷100×0.8)で計算するのが実用的です。
- ショートカクテルとロングカクテルで度数はどう違いますか?
-
ショートカクテルは氷を入れず小さなグラスで提供し、割り材で薄めないため25〜35度と高めです。ロングカクテルは氷を詰めた背の高いグラスでソーダやジュースをたっぷり加えるため、10〜15度前後まで下がります。同じ量を飲むなら、ロングのほうが穏やかに楽しめます。
- 適量の目安はどれくらいですか?
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厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」を1日平均・純アルコール約20gとしています。これは度数12度のカクテルなら約1〜2杯が目安です。体質・体調・性別で適量は変わるため、数字は上限ではなく参考として、チェイサーを挟みながら自分の心地よいペースで楽しむことが大切です。
- 自宅で軽めのカクテルを作るコツはありますか?
-
「ベースを少なめ、割り材を多め」から始めるのが失敗しないコツです。氷をしっかり入れて冷やし、トニックやジュースを多めに加えれば、度数を10度以下に抑えることもできます。物足りなければベースを5mlずつ足して、自分にとって最適な度数を探してください。
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TOMIJAZ Bartenders(トミジャズ・バーテンダーズ)
麻布十番のジャズバーTOMIJAZの現役バーテンダーチーム。創業者・トミがニューヨーク20年・東京14年にわたり築いたジャズバーの歴史を、常連客からオーナーとなった株式会社Envalue代表の水野泰和が2022年11月より受け継いでいます。お酒・ジャズ・空間づくりに関する一次情報を、現場のカウンターから発信しています。

